かりゆしとは
かり=運  ゆし=良し
僕と妻の出逢いが沖縄の石垣島なので
「運が良い」という意味や「めでたい」「自然との調和」
という多くの意味を持つ縁起の良いこの「かりゆし」という言葉を頂きました。

子供の頃からから神社やお寺の大きな木で遊ぶのが好きで
屋久島を旅したときに縄文杉と30分程1対1で対面したときの印象が忘れられず
木に携わることを一生の仕事にしていこうと強く決意しました。

木とは何とも不思議な存在で
さまざまな色を持ち
多くの香りがあり
鉄の様に固く重い物から
ポップコーンのように柔らかく軽いものまである。
人間同様に、素直で真っすぐな木もあれば
ひねくれて曲がり割れる木もある。
生まれ持った性質と育った環境が木の形や年輪となって現れる。
竹林の中で育った杉は製材した瞬間に竹の様に割れるらしい。
木は温かく快適で加工もしやすく、文句のつけようがない。
木を嫌いな人を聞いた事がないし、木を好きな人は大らかな人が多い気がする。

僕は41歳ですが、テーブルになるような大きな木で樹齢400年から500年
そんな木に触れていると木は物ではなく生き物だと実感する。
樹齢500年の木は板になってからも湿気の多い日には吸い
乾燥しているときには吐き出し空気を快適にしながら500年動き続ける。

木は地球上の生物の中で最も長い寿命を持ち
地球環境の歴史を年輪として体に刻む。
二酸化炭素を吸収し、呼吸するための酸素を供給する。
花を咲かせ、食べるための果実や木の実をもたらし
土を肥やし、海にミネラルを与え漁場を潤す。
休息のための木陰をつくり鳥や虫の住み家にもなる。
また燃料にもなり、建築材料にもなり、紙にもなる。
人類の歴史にどれだけ貢献してきたことだろう。
それでいて誇らず地にしっかり根をはり踏ん張り天に向かって伸びている。

そんな木の良さを最大限に引き出し
それに触れる人や生き物がほっとしたり
元気が出てきたり、抱きしめたくなったり
ずっと使い込んで更にいとおしくなる。
そんなものを僕は作っていきたい。

伊豆・かりゆし工房近くから見える夕焼けの富士山